株式会社ファブリカコミュニケーションズ
CULTURE

2023/07/06

【準グランプリ受賞者×審査員対談】社員のアイデアを形に!初の社内事業コンテスト「ファブトレ」スペシャルインタビュー

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先日ファブリカコミュニケーションズは初の社内事業コンテストとして、新規事業創出プロジェクト「ファブトレ」を実施しました。(プロジェクトの詳細はこちらの記事で紹介しています。)

今回は「ファブトレ」に挑戦し、見事準グランプリを獲得したU-CARソリューショングループの長縄さんと、審査員を務めた岩館取締役との対談形式で「ファブトレ」がどんな挑戦になったかをお届けします。
(写真左:長縄さん、写真右:岩館さん)

※事業内容は社外秘のため、どんな事業提案だったのかは想像しながらお楽しみください。

CHAPTER

自己紹介

長縄:普段はU-CARソリューション事業本部で企画業務をメインで行なっています。具体的には新サービスの企画立案、現状サービスの改善などですが、実際の業務は多岐に渡ります。またU-CARソリューショングループ管理部門と運営部門の責任者も兼務しています。

あとは、普段の業務とは離れますが、社員総会では総合プロデューサーとして演出部分に関わることも多くありましたね。趣味は釣り、キャンプ、囲碁、サウナ、映画鑑賞、音楽鑑賞です。

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岩館:経営企画室の管掌をメインとして、当社のコーポレート部門の管理監督業務を行なっています。社長や他の経営陣とともに会社の経営方針や戦略を練り、どういった方向で経営を進めていくか、成長していくかを考えていく役割を担っています。
趣味はトライアスロン、クルマいじり、サーキット走行などですが...、並べてみると少しガラの悪い趣味に見えますね(笑)

応募したきっかけ

岩館:長縄さんは今回この新規事業コンテストにどうして応募しようと思ったのですか。「ファブトレ」への参加を決めたきっかけや理由はありますか?

長縄:実は今回初めて「ファブトレ」が開催されると知ったので、自分も事業を応募することでコンテストを少しでも盛り上げられたらいいかなと思ったことが応募のきっかけでした。自分もこういったプロジェクトの企画側に回ることが多いので...(笑)

普段の業務範囲以外の事業でも応募可能だったので、U-CARソリューション事業本部とは関係のない、それ以外のことで応募事業を考えてみようと思って。普段、世の中で改善できることや、もっとこうなったらいいな、と思うことはあっても、思うだけのことが多かったので、“テクノロジーで社会の課題を解決する”ために、具体的にどうしたらいいか、ビジネスになるかを考えるのにいい機会になると思い、参加を決めました。

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提案書で意識したポイント

岩館:応募にあたって何かハードルになるようなことはありましたか?

長縄:事業内容を掘り下げて考えれば考えるほど、ハードルしかなかったです。

今回、解決したい課題を「釣り人のマナー低下やルール違反による釣り禁止の漁港の増加」としたのですが、その課題を解決するために取れる方法は今回応募した事業以外にも複数考えることが可能でした。例えば、マナーの悪い人が入れないよう物理的にゲートを作る方法や、レーザーの柵やサイトスタンパー(※)なども考えました。ただそれではゲートをくぐって入ってしまうだろうし、問題解決には繋がらないんですよね。

じゃあどうしたら解決できるのか?事業として成り立つようにするにはどうしたらいいか?あらゆる方法を練りました。
答えに辿り着くには1人では難しくて、プロダクト開発本部の田中さんに相談役として協力してもらいました。テクノロジー的な発想や、実際技術的に可能なのかなどの裏取りも田中さんがやってくれたからこそ、今回の事業に行き着くことができました。

※サイトスタンパー・・・おサイフケータイをかざすだけで携帯サイトへ誘導・ポイントサービスの利用・メール会員登録など、その他様々なサービスでお店とお客様をつなげるケータイソリューション

岩館:ここまで苦労をご説明いただいたタイミングでいうのもなんですが...最初に応募事業を読んだ時、実は私の評価は低かったんですよね。確かにアイディアや解決方法としては面白かったのですが、フィジビリティ(実現可能性)が本当にあるのかというところが見えなくて。
長縄さんや田中さんの応募事業に限らず、一次選考の時点では、全体的にフィジビリティの観点ではどの事業も点数は低い評価で拝見していました。

一方で、事業で解決したい課題感の大きさや大義の部分では、長縄さんの事業にはかなり高い評価をつけさせていただきました。それは他の審査員でも似た傾向がありまして、結果として一次審査は課題意識の大きさで振り分けられたところが大きいかなと振り返って思います。

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長縄:自分の釣り人生がかかる事業にしましたから、、、(笑)

岩館:結構タイトなスケジュールだったと思いますが、苦労したことや、意識したことはありましたか?

長縄:岩館さんがおっしゃっている実現可能性の部分、「本当にこの事業でいけるのか?」を出すところが一番苦労しました。今回はユーザーアンケートを取ったことで、サービス需要が把握でき、実現可能性が高まったとは思っていますが、現時点でもまだまだ課題は残っています。実際の関係各所に確認する時間とコストが本当は欲しかったなあというのが正直な感想です。

社外の部分はコストと時間がかかるので、プロジェクトのスケジュール感でやるにはちょっともどかしい部分はありましたね。
一方で、システム的なできるできないの可能性についてや工数出し等は、田中さんや他の社員の皆さんにも協力していただき、社内解決ができたのはありがたかったです。

岩館:なるほど。苦労しつつも社内協力を得ながら進められた部分は大きいですね。

長縄:私の立場上、いろんな社員との繋がりがあるので工数出しや相談が頼みやすいというのは

実際ありましたね。あとは、計画書でペルソナを作る部分は、ChatGPTにも頼ったりもしました。ただ、ChatGPTへの指示の出し方が悪かったのか、回答として出てくるものはあまり使えるものはなくて、結局自分でペルソナ像以外はオリジナルで書きました。
ちなみに、二次選考はどんな観点で評価されていたんですか?

二次選考の評価基準

岩館:二次選考では、審査の前段階で、サポート役というか壁打ち役として応募者全員と相談の時間を設けて話を聞く機会を持ちました。
その際の全体観でいうと、事業がブラッシュアップされていく人とされていかない人は明白だったなあという印象がありましたね。事業なので売上を立てるには当然お金をいただくなくてはいけないのですが、その観点で差が出たように思います。

本当に1円お金をもらおうと思うとすごく大変だと思うんですが、そのアイディアって本当にお金をもらおうと考えているの?みたいな。一次選考のような大義だけで考えている場合は、やはりその点が弱くなってしまうので、そこからブラッシュアップされていないと次に進めなかったかなと思います。

長縄:確かに他の応募者の方とも少し話したり、聞いたりしましたしたけど、売上だけ見ていてコストが考えられていないことは多かったかもしれませんね。結局それって利益赤字じゃない?みたいなことも多々あったので、結構苦労した人もいそうです。

岩館:あとは、すごくいい事業だったけど、障壁がずっと残った事業も見受けられました。
一見アイディアやビジネスモデルはいいんですが、きっと他社でもこのアイディアは思いついているはずなのに、現状そのビジネスモデルのビジネスが世の中で成り立っていない状態はなぜだろう?みたいな。きっと何かしらの事業障壁があるんだろうな...という疑問が拭えず次に進めなかった事業もあるので、その辺りの考察や言及があったらまた評価は変わっていたかもしれませんね。

長縄:文字だけで伝えるのは非常に難しい部分があったので、二次選考から審査員に対するプレゼンなのか質疑応答なのか直接話す機会があっても良かったかもしれません。そういった疑問を直接ぶつけてもらうことで、対応策や改善策などももう少し伝えられた人たちもいたのかも。

岩館:そうですね。時間的な猶予があれば、直接聞いた方がいい部分はありましたね。

社員総会 - プレゼンで意識したポイント

長縄:今回のプレゼンで意識したポイントで言うと、社員総会の第1部はどうしても聞くだけになってしまって参加意識が低くなってしまいがちなので、何か聞く側に楽しさを提供したいなあという思いがありました。だから審査員の方だけに向けたプレゼンはしないと決めていました。

聞いている全従業員の方向けに、みんなが聞いていて自分ごとになるようなプレゼンができないか。その観点で、事業の難しい部分や細かい部分は割愛しつつ。事業に関わったことがない、釣りもしたことがない人でも聞いていて面白いと思ってもらえるように心掛けました。
結果としてプレゼンテーションの時間が10分は短すぎましたね(苦笑)どう練習しても13分はかかってしまって...次回あれば最低15分は必要かなと思います。

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岩館:プレゼンの審査の側面としては2つの側面で見ていました。審査員としては一次選考、二次選考と見てきたので、さらにどれくらいブラッシュアップされたかの差異が一つポイントでした。

またもう一点は、長縄さんが意識したポイントと重なると思うんですが、結構オーディエンスは意識していていました。基本的に、社員総会では審査員以外は初見で見ているはずなので、初見の人に対してどういったストーリー展開があって、納得感があるプレゼンができているのかみたいなところも見ていました。

そういった意味では、もちろん後者は長縄さんは完璧でしたね(笑)格好からして、わかりやすかったです。「私は釣りが好きで、趣味でして〜〜〜」みたいな話が、説明せずとも視覚的に一瞬で伝わるので、プレゼン時間が限られているなかでなされた良い演出だったと思います。

長縄:実はあのTシャツ、最終選考2種類で悩んだんです。「釣りが仕事です」って書かれているTシャツもあって。奥さんと相談して「釣りが仕事です」だとちょっと挑戦的かな、ちゃんと仕事しろって言われかねないかなとなって、「釣りだけはやらせてください」にして、下から行くことにしました(笑)

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社員総会当日プレゼンの様子

岩館:(笑)長縄さんにプレゼンしていただいた際、同じく審査員を務めた谷口社長や奥岡社長と話したのですが、「こんなに良かったっけ?」という声が聞かれました。ただのアイディアからビジネスアイディアに昇華されていった結果だと思います。これなら本当に事業としていけそう、継続検討してもいいのでは無いか、という評価でした。

審査員にもプレゼンのワクワク感がすごく伝わっていました。

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長縄さんのプレゼンを聞いた奥岡社長と岩館取締役

ファブトレ全体を振り返って

岩館:「ファブトレ」を振り返ってみて、学びなどはありましたか?

長縄:事業を考える上で、やはり目的やビジョンは大事だと感じました。
目的やビジョンを考えていないとどうしてもズレていってしまう、利益だけに走ってしまうとか。まず最初に何が課題で、何をすることが目的なんだと言うことをバチっと決めた上で物事を考えていかないと、結果(事業を考えるのは)難しいなというのは今回改めて感じたことです。

そういう意味では、U-CARソリューション事業も改めてきちんとビジョンを作るべきだとも思います。事業部内でのビジョンを明確にするとみんなの進むべき方向が明確になるので、何か迷った時も決断しやすいと思うなというのを今回やってさらに感じました。   

岩館:確かに長縄さんがおっしゃったように、大義やビジョンのところは本当に大事だと私も思います。事業にする以上、1人ではできないのでビジョンがないと人もついてこないし、お客さんも当然共感してくれないですからね。ビジネスパートナーも巻き込めませんし。

今回選考基準にも入れていましたが、やはり大前提として大義は大事だと思います。事業部だけじゃなくて全社のビジョンも明確にしていかなきゃ行けなくて。改めて考えるきっかけになったかなとも思います。

次回の開催日時は決まってはいませんが、「ファブトレ」は今後も続けていきたいと思っています。応募する側だけでなく審査側妥協できないのでも時間はかかりますし、結構大変ではあったんですけどね(笑)

長縄:今回って結果として応募総数は22個もあったんですよね!私出さなくてもよかったかもしれませんね(笑)

岩館:いやいや(笑)

長縄:でもそれだけ応募が出てきたのはよかったと思います。今回途中で審査を通過しなかったアイディアもフォローアップできると、まだまだ本当に事業化できるものもあるかもしれないので、これからが楽しみですね。

岩館:そうですね!これからも事業化の可能性について探っていきましょう。長縄さん、改めて準グランプリ受賞おめでとうございます!

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※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。

◎ファブトレの裏側(運営目線)を書いた記事はこちら

編集:矢野佑果(経営企画室)  執筆:牧野 優生(経営企画室 課長)

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