2023/04/03
「技術者としての価値」に悩んだ過去。インフラエンジニアとして新たな環境で挑戦する社員の想い
インフラエンジニアプロダクト開発本部佐々木 渉

大企業のシステム部門で働きながらも、自身の技術者としての技量や価値に疑問を覚え、新たな環境に飛び込むことを決めた佐々木渉(ささきわたる)さん。現在はインフラエンジニアとして働く佐々木さんから見た、ファブリカコミュニケーションズの印象や働き方、今後目指すキャリアプランについて深掘りしました。
CHAPTER
「自らの市場価値」に疑念を持ち、挑戦の道へ

——佐々木さんはファブリカコミュニケーションズに中途入社されていますが、前職ではどのようなことをしていたのでしょうか?
前職は社員数1万人を超えるような大手企業のグループ会社で、IT部門としてシステムの運用保守やサーバー構築などを担当していました。
そこでは6年ほど勤める中でたくさんの経験をさせていただいたのですが、1年ないしは2年ほどで自分の担当が変わっていくので、一つのものに携わる時間が短くて。言ってしまえば「広く浅く」という仕事が多かったんです。
そのため、短い期間で自分が担当できる仕事の領域は、どうしても初歩的な部分のみに留まることがほとんどでした。
近年はIT人材の不足が叫ばれ、技術者を求める企業が多くありますよね。その中で自分自身の「技術者としての市場価値」を考えたとき、自分は果たして「価値がある」人材になれているだろうか?と疑問を持ったのが、転職を考えるきっかけの一つでした。
このままの働き方を続けていては先行き不安だという思いが生まれるようになり、より自分自身がチャレンジできる環境、経験を積める環境を探すようになりました。
——転職に際し、佐々木さんはご家族からの紹介で興味を持ったとか。
はい、兄がファブリカコミュニケーションズのU-CARソリューション事業本部で働いていて、「うちの会社もIT企業だぞ」と(笑)それがきっかけで会社のホームページを見て、上場を果たしたばかりであること、新しいことにどんどん挑戦する姿勢を知り興味を持ちました。
面接時はITインフラに関する業務経験はほぼなかったものの、前職の仕事を通して「インフラ業務にもっと深く携わりたい」と思っていたため、ぜひここではインフラエンジニアとしてチャレンジさせて欲しいとお伝えしました。
その挑戦したい気持ちを汲んでいただくことができ、インフラエンジニアとして内定をいただけたことは嬉しかったですし、実際に面接を受ける中で「これからも変化を続けていく」姿勢や意欲を強く感じ、その変化を直に感じられる環境で働いてみたいと思って入社を決めました。
スピード重視、フラットな環境で学ぶこととは

——現在はどのような業務を担当されていますか?
私が現在担当しているのは、当社システム・サービスのインフラ業務で、主にお客様や社内で使用するシステムの運用・保守・障害対応となります。
ファブリカコミュニケーションズのITインフラが担う業務内容はとても幅広く、要件をもとに社内システムやサイトのサーバ構築を行ったり、必要機器の調達、機器の設置やケーブルの配線、社内全体のソフトウェアのインストール、ハードウェアの管理、障害復旧、新システムへの移行対応など、多岐にわたります。
——業務の遂行の仕方については、前職と比べて違いを感じますか?
そうですね。以前に比べるとより自由さを感じます。
大手企業の中で働くとなると、とにかくルールがかっちりしているんですよね。
例えば「こんな開発がしたいです」という1つ提案をするにも、まずこの人に承認を得て、次はこの人にも承認をもらって…と膨大なルートを通す必要があり、目を通す人数も多いため、作業の進行スピードも遅くなりがちでした。また開発後のレビューにおいても、まず1回では終わらず、複数回に分けて行うことが普通でした。
規模が大きい会社ゆえ仕方ないとは理解しつつも、自分としては「柔軟に動きにくい」点に窮屈さを感じていました。
現在はチャットを使って気軽に依頼したり、レビュー内容のフィードバックもフローに関わらずいろんな方からいただけるフラットさがあります。今までのかっちりさに慣れていると、フラットすぎて心配になることもあるのですが(笑)
そんな型にはまりすぎないところも、「思い立ったら即実行に移していく社風」に繋がっているのかなと思います。互いの意見を交わしやすい環境の中で効率的に業務を行えるので、より仕事にやりがいを感じています。
——担当する業務領域についても、何か変化はありましたか?
先ほどのフラットさにも通ずるのですが、実際のインフラ業務でもフラットさを感じることがあって。
例えばサーバ構築を行う際に「Linuxを使って構築してみて」と頼まれたら、前職であれば物理的なサーバの設置や最初のOSの設定、構築環境の土台を整えるといった細かな設定が既に行われた状態で自分に回ってくるんですよね。なので自分がやるべき仕事は本当に「割り当てられた仕事だけ」になっていました。
そのため部分部分でしか携わることができず、「工程ごとの繋がり」を実際の業務やプロジェクトを通して把握することが難しかったんです。
それがファブリカコミュニケーションズだと、「このサーバーを使っていいよ」と綺麗な初期の状態からドンと渡されて…(笑)でも僕が望んでいたのはむしろそういう仕事で、0から各工程を細かく知りたかったんです。
今まで自分が担当してきた業務に至るまでには、どういった工程や設定があって、開発に生かせるように繋がっているのか。それを知りたいと思って新しい環境に挑戦したわけなので、日々の仕事を通して学ぶことばかりです。
もちろん、様々な業務を自分で一貫して行えるとは言っても、他の担当者や関係者との連携は密に行わなくてはなりませんが、自分自身で「出来る」ことは格段に増えていると思いますね。
IT業界を支える一流のエンジニアを目指して

——これからファブリカでどんな経験、成長をしていきたいですか?
ぜひこのファブリカの自由な社風を生かして、日々生まれ続ける新しい言語や、ソフトウェア・ツールといった技術を積極的に取り入れ、社内の仕組みの中に組み込んでいきたいです。
これはIT等の技術職に限らず、営業や事務職などでも同じだと思うんですが、新しくて便利な技術やサービスを活用すると、一つ一つの業務や雑務にかかる時間を大幅に短縮できますよね。
これも前職の経験からなのですが、「時間がないこと」というのは質を悪くする大きな要因だと思っています。時間と余裕がない中でなんとか作り上げたものは、後から大きなエラーや失敗となって返ってくることが多いんです。
なので、新しい技術を積極的に取り入れて業務を効率化させることで、働く人の物理的にも精神的にも余裕を持たせ、結果的に「質の良いもの」を提供できたらなと思っています。
そんな提案が一人前に出来るようになるのが、今一番自分が挑戦したいことかなと思います。
——佐々木さんが思い描く将来像は?
人が足りないと言われているこのIT業界で、自分の力がこの業界の未来に少しでも貢献できればいいな…と思う気持ちがあります。
転職の動機がそうだったように、自分がこの先エンジニアとして歩んでいく中で「自身のキャリアを成長させたい」「自らアクションを起こしていきたい」という目標はずっと持つことになるのだと思っています。
そして、この目標を達成するには、人として頼られる存在である必要があるでしょうし、自身で培った知識・技術を会社内外に問わず共有出来るような人間でありたいです。
端的に言ってしまえば「どこに出ても恥ずかしくないような技術者」になりたいというのが、僕の将来像かもしれません。
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。
編集:小島 沙也子