ファブリカコミュニケーションズ – プロダクト開発本部の現在地

こんにちは、プロダクト開発本部 開発管理の木谷です。
プロダクト開発本部の開発管理責任者を任されてから早いもので2年が経ちました。
この2年の間に弊社のプロダクト開発管理は大きく変化しました。
特に、昨年実施したアトラシアン製品を軸にした開発体制の再構築は、業務効率を大きく改善するきっかけとなりました。
今回の記事では、私たちのプロダクト開発の進め方や組織の特徴、魅力をお伝えできればと思います。
弊社の開発体制について
実際の内容をご紹介する前に、まず弊社の開発体制についてご紹介です。
ファブリカコミュニケーションズでは、プロダクト開発の全般を内製で行っています。
各セクションにはそれぞれ企画、デザイン、開発、インフラの4チームが存在し、日々それぞれの専門領域について研鑽を積んでいます。
このようにプロダクト開発の全工程を内製化することで、一貫した品質管理や迅速な意思決定、サービス提供が可能となっています。
アトラシアン社のツールを活用したプロダクト管理
私たちの開発環境は、以下のようにアトラシアン製品を中心に構築されています。
- Jira Product Discovery: 案件化前の課題管理
- Jira: 案件管理
- Confluence: ドキュメント管理
- Bitbucket: ソースコード管理
これらのツールを活用することで、情報の一元管理を実現し、プロダクト管理の効率化を図っています。
中でも後述しますが、昨年導入を行ったJira Product Discovery及びJiraの「プラン機能」は弊社が長年課題としていた他事業部との課題整理&管理にかなり役立っています。
プロダクト開発の流れ
ここからは実際にどのような流れでプロダクト開発を行っているかについてご紹介します。
簡易的ですが、基本的な弊社の開発の流れは以下の通りです。

先にも記載した通り内製で開発しているため、一気通貫、これら全てのセクションが社内で行われています。
内製のためセクションがそれなりに多いですが、自動化できてるところは自動化する、情報の二重入力をしないようにするなど改善をし効率化を図っています。
ここから先はこれらのセクション内で特にシステムを用いて効率化を図っている工程をご紹介します。
案件化前課題の管理(課題発見・提起)
「案件化前課題」とは、担当者やクライアントレベルでは実施したいと要望に上がっているが、社内決裁者の承認が得られていない案件を指します。
従来は「案件化前課題」を管理する仕組みがなく、各事業部毎にスプレッドシートやチャットへ書き込みをするなど非効率な管理を行っていました。
現在はProduct Discoveryを用いることで、
- プロダクト開発本部と各事業部共通のボードで課題を確認可能
- 課題から案件化までの流れをチケットで一元管理
- Webhookを活用した自動通知システムによる工程管理の効率化
を実現できています。
特にプロダクト開発本部と他事業部で一緒に確認できる共通ボードやwebhookを用いてステータス変更を通知するシステムは運用自体ははじめたばかりですが、事業部内外から好評を頂けているものの一つです。
案件管理の効率化(概要企画~リリース)
続いては社内決裁者に承認され、実際に開発することが決まった「案件」の管理についてです。
こちらも従来はかなり非効率な管理を行っていました。
具体的には「プロダクトを横断して案件を確認したい」というニーズに答えるため案件化された課題を一旦スプレッドシートに転記、そこで開発案件のステータス管理やスケジュール管理を行っていました。
情報の二重入力や転記漏れなどによりデータを登録する側も見る側もかなりストレスのたまる運用になっていました。
こちらの課題を解消したのが、Jiraの「プラン機能」です。
「プラン機能」では、プロジェクトを横断してチケットを一つのボードで集約、閲覧することができるようになっており、まさに望んでいた管理がJira上で実現できるようになりました。
また、この機能の導入と合わせ、エピックチケットのステータス見直しも実施しました。
「プラン機能」の導入は、後述するチーム制の導入と合わせ、案件管理の面で大幅な業務改善に繋がりました。
Jiraを用いて案件効率化が図れたこと
- プラン機能による製品横断的な案件管理
- ステータス管理の最適化
チーム制導入に伴う工程管理における権限移譲の実施

最後は工程管理全般の権限移譲を行った、という点です。
これは仕組みの改善もですが、プロダクト開発本部の組織としてのあり方の改革でもあります。
従来は、開発管理責任者が全プロダクトの開発スケジュールを設定したり、他事業部と調整しながら開発を進めていました。
しかし、開発人員の増加や新規プロダクトの立ち上げなど、属人的にすべてを対応し続けることに限界を感じていました。
そこで先期から実施を始めたのがセクションを跨いだチーム制です。
従来のトップダウン式のアサイン方式を取りやめ、各製品ごとにチームを割り当て、そのチーム内で企画から開発までを行うよう、体制を変更しました。
また、各チームには若手メンバーをリーダーに据え、担当者のアサインや事業部門との優先度調整などはそれぞれのチームに委ねるようにしました。
チーム制開始当初は慣れない業務ということもあり、案件が滞る瞬間もありましたが1ヵ月程度でそれも解消されました。
その後は、各チームでルールを決め、朝礼やスケジュール管理、週次のチームMTGなどを行い、今では従来以上に円滑な工程管理を行うことができるようになっています。
権限を委譲することに対して不安がる声も一部ありましたが、当初の想定以上に各メンバーが自主性を持って行動してくれるようになり、挑戦して良かったと思える変更になりました。
今後の展望
ここまで記載してきたように、ここ数年で弊社のプロダクト開発環境は大きな変化を行っています。
一方で、記載した内容はいずれも事業部内の課題改善に近く、会社全体を巻き込んだ改善には至れていません。
今後数年は他事業部も巻き込んだ横断的な業務の効率化を図っていく予定です。
また、AIサービスの台頭により、今後のプロダクト開発はより高速化していくことが考えられます。
そのような中で、仕組みの改善だけではなく、開発環境自体の改善・改良も行っていく必要があると認識しています。
弊社でもAIツールの導入やAI駆動開発の検証など日夜行っていますが、こちらの開発環境の改善・改良についても取り組みを進めていきます。
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