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できるWebディレクターになるために

国内男子プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」のシーズン開幕が待ち遠しいまきのです。

私は現在、主にWebディレクターとして働いています。Webディレクターはサービスの機能管理、プロジェクトの進行管理、成果物の品質管理といった役割を担う職種です。オーケストラで言えば、いくつもの楽器の演奏をコントロールし曲として完成させる人、言わば指揮者のような存在。Webデザイナーやプログラマー、Webライターなどプロジェクトに関わる幅広いメンバーと連携するため、コミュニケーション能力やスケジュールの管理能力などのスキルが必要とされます。

最近、「超実践的Webディレクターの教科書」(以降、”教科書”と略します。)という本を読みました。その本が面白かったので、今回はその中で一番印象的だった、【デキるWebディレクターに共通する4つのスキル】という章から「仕事の軸」というキーワードをテーマにしてWebディレクターについて掘り下げてみます。

Webディレクターになぜ仕事の軸が必要なのか

ブログの冒頭で、Webディレクターは様々なメンバーと連携するためコミュニケーション能力が必要とされると言いました。それぞれメンバーとコミュニケーションをとるということは、浅く広く、どんな状況にも対応できる知見が必要となります。”教科書”では、浅く広い知見をもつWebディレクターは「何でもできる」ということになるが、一方で「何でもできる」ことは「何もできない」と同じこととも言えると指摘されていました。

まさに、私自身も企画の経験はありますしデザインもコーディングも簡単には触ることはできますが、本職にするには全く及ばないし、ましてプログラムがゴリゴリに書けるわけでもありません。そう考えるとプロジェクトには必要ないような気さえしてしまいます。

では、必要とされるにはどうしたらいいのでしょうか。それこそが「仕事の軸」を持つべき理由です。それぞれWebディレクターに「仕事の軸」、自分の売りポイントがあれば、この人に仕事を頼みたいと思ってもらえるものです。

”教科書”ではデキるWebディレクターはそれぞれ何かしらの「仕事の軸」を持っていると述べられていました。それならば、私も「仕事の軸」を見つけてデキるWebディレクターになりたい。。。

仕事の軸の見つけ方

「仕事の軸」を見つけるためにはまず、Webディレクターの能力を測って、自身の実績を可視化する必要があります。業態・職能・予算規模・人脈規模・経歴の5点を可視化してまとめることで、現在の自分が見えてきます。

”教科書”を参考にして自分なりにまとめてみたものがこちらです。

自身の強みは様々な案件の企画を担当してきたことで、企画力が付いてきていること、コンテンツマーケティングのノウハウを持っていることだということが見えてきたので、「仕事の軸」は”コンテンツマーケティングを得意とした企画系Webディレクター“としてみました。

ただ一方で、自分がほんの一部の業態でしか経験がなく、正直そこまで「仕事の軸」と呼べるほどのものは出来上がっていないようにも思いました。言われてみれば当たり前ですが、実経験を経なければ、「仕事の軸」とすることはできないのです。

つまり3年後、5年後に自分はどうありたいのかを考えて経歴を積んでいく必要があります。

デキるWebディレクターになるために

では3年後、5年後にデキるWebディレクターになるにはどうしていけばいいのでしょうか。”教科書”では、「仕事の軸」の他に「ビジネスの理解」「人脈」「提案力」の3つのスキルをつける必要があるとしています。

また、自分がどの制作フェーズにおいてディレクションノウハウが足りないかを探すのも有効だと思います。改めてこのフェーズ分けだけでもWebディレクターの携わる分野、関わる範囲はかなり広いことがわかります。

  • ヒアリング〜コンセプト設計
  • 情報設計と感情設計
  • レイアウト&ワイヤー設計のルールと考え方
  • 失敗しない進行管理とチームビルド 
  • クリエイティブチェックとOAタスク
  • リリース後の運用とグロースの考え方
  • コンテンツマーケティングとSEO

私の場合は進行管理とチームビルドのノウハウが乏しいことが弱点です。具体的には、プロジェクトの打ち合わせで話したことをまとめる「議事録」のスキルが低い。Webディレクターに限らず、一般的に議事録が上手な人は仕事がデキるとイメージもありますよね。

議事録が書けない人あるあるかもしれませんが、新しいプロジェクトや開発の方が中心のミーティングになると、話している内容に付いていけず、飛び交ったワードを書き出すのに精一杯になり、結局決定したことやTODOが追えていないことが度々あるのです。正直最初の頃は議事録は経験あるのみと思ってはいたものの、今でも自分の議事録に不満が。先輩社員はもちろん、同期や後輩も含め他人がまとめた議事録読むと毎回感服してしまいます。

議事録の取り方については、多くの本やWebサイトで議事録の目的やコツ・ノウハウ的なことは解説されていると思いますが、”教科書”で面白かったのは「議事録をコンテンツとして捉える」べきと唱えていたことです。

議事録に関する基本的な考え方

  • エビデンスは(同意の証拠)ではなくコンテンツ
  • 見るのは、会議に参加していなかった人だけじゃなくチーム全員
  • 見た後に、「面白い!」と感じさせてこそ議事録の価値がある

コンテンツマーケティングにおいてコンテンツで必要なことはユーザーが必要としている情報を適切な形で返すこと。ユーザーに消費してもらうことでこそ、そのコンテンツは価値を持ちます。

議事録もその視点と考え方で書けば、まとめ方も変わってくるし「面白い!」とも感じてもらうことができる意味のあるものが書けそうです。

このように自分の過去の実績の可視化と、自分のWebディレクターとしての未来像を決めることで、デキるWebディレクターになるまでの計画を出すことができます。そのヒント探しやトレーニングを行いたい方、良かったら”教科書”を読んでみることをお勧めします。CASE別のディレクターのよくある悩みとバッドエンド回避策は、教科書としても読み物としても、面白かったです。

私はこの本をきっかけにWebディレクターのセミナーへの参加や新たな書籍の探索をするようになりました。もしかしたらこの行動さえも「仕事の軸」に繋がっていくかもしれません。


この記事を書いた人

まきの
経営企画室
まきの

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