自作キーボードマスターへの道 ~実践編(初級)~
ついに花粉症の季節がやってきましたね…。
この時期は空気清浄機とマスクが手放せない、プロダクト事業本部プログラマーの福岡です。
さて、前回の記事では自作キーボードの基礎知識について、説明させていただきました。ということで、早速キーボードを自作してみましょう!
…と行きたいところですが、まだまだ不安なこともあるかと思います。
なので、今回は実践編(初級)として、組み立ての簡単な自作キットを使って自作キーボードの作り方の基本についてご説明させていただきます!
使用するキット
今回使用するキットは遊舎工房さんから発売されている、Dozen0(ダースゼロ)です!
Dozen0は12キーのマクロキーボードと呼ばれるもので、一つひとつのキーにユーザーの好きなショートカットなどを割り当てることができるものです。
ペンタブレットなどを手前に置いていてキーボードに手を伸ばすのが面倒臭い!って時に「戻る」「進む」をマクロキーボードに設定してペンタブレットの横に置いてあげれば手の移動を最小限に抑えながら作業ができますね!
キット以外に必要なもの
Dozen0キット外に揃える必要があるものはこんな感じです。
①キースイッチ
前回の記事で紹介しましたキースイッチが早速登場です。
キットによって互換性のあるスイッチがあるので注意しつつ、自分にあったキースイッチを探してみましょう!
Dozen0はKaihChocキースイッチとCherryMXキースイッチに互換性がありますのでどちらか好きな方を選べます!今回はCherryMXキースイッチの赤軸でやっていきます!
②キーキャップ
キーボードの華、キーキャップです!
最近ではいろんな種類のキーキャップが販売されているので、使うキースイッチに対応していて気に入ったものを選びましょう。
③ハンダゴテ
電子工作の必須アイテム、ハンダゴテです!
今回は320~340度の基本的な温度のみで問題ありません。ただ、今後低温で作業が必要なLEDなどの事を考えると、少し値段は張りますが温度調節機能付きのものがいいですね。
僕は使用する道具は出来得る限り良いものを長く使うのをモットーにしているので、少し値段は張りましたが白光のFX600を使用しています。
「せっかくいい物を買ったんだから使い倒さなきゃ勿体無い!」と自分に言い聞かせてモチベーションを取り戻す意味もあったりします笑
④ハンダ
こちらも必須アイテムですね。他のものと同様に値段をケチらず良いものを買うのが個人的なポイント。
良くない物を使うと全然溶けずハンダ付け作業が難航します、そうなるとせっかくの電子工作が楽しくなくなってしまいますからね!
⑤ハンダ吸取り器
創作に失敗は付き物!!
特に慣れないハンダ付けを行う方には失敗してもリペアできる手段があるのは安心感がありますよね!
⑥ドライバーセット
自作キーボードキットにはたくさんの小さなネジやビスが付属していることがあります。
そのため、小さいパーツにも対応しており、いろいろな種類を扱えるドライバーセットを用意するのがベストです!
パーツの説明
セット内容は画像のような感じです。一つずつ簡単に説明していきますね。
- PCB
- キースイッチやLEDなどを動かすための基盤
- スイッチ用PCBソケット
- 基盤とキースイッチを接続するために使用するパーツです。
今回のセットには2つのキースイッチ用ソケットが付属していて、
上がKaihChocキースイッチ用、下がCherryMXキースイッチ用です。
今回はCherryMXキースイッチを購入したので、CherryMXキースイッチ用ソケットを使用していきます。
- 基盤とキースイッチを接続するために使用するパーツです。
- トッププレート・ボトムプレート
- キースイッチやPCBを支えるための外装パーツです、つや消しブラックがかっこいいですね!
- ProMicro&ピン
- ProMicroはマイコンの一種で、自作キーボードの脳に当たる重要なアイテムです。
付属しているピンを使ってPCBに接続して使用します。
- ProMicroはマイコンの一種で、自作キーボードの脳に当たる重要なアイテムです。
- ネジとスペーサーセット
- ミラープレート
メンテナンス性が向上するコンスルーピン
遊舎工房さんの商品には通常のピンとは別にコンスルーピンが付属していました!
コンスルーピンと通常のピンとの違いは特殊なピンの形により基盤の穴に差し込むだけで固定してくれるので、両側をハンダ付けする必要がなく、さらに故障時に楽に取り外しができるという利点があります。
PCB側のはんだ付け24回を削減できる上にメンテナンス性が向上する、ありがたいですね!
制作
では早速制作していきます。
まずはPCBにキースイッチを接続するためのソケットとタクトスイッチをはんだ付けしていきます。
PCBにソケット設置用の線が引いてあるのは助かりますね。
ソケットをおいて一つずつハンダ付けしていきます。
ハンダ付けポイントは画像のオレンジ色の丸部分の窪みの中にハンダを流し込みます。
設定温度は大体340度くらい。
火傷しないように気を付けながらハンダを流し込んでいきましょう!
次にProMicroにピンを付けてあげます。
ピンの側面の穴が写真の向きになるように差し込んでハンダ付けしていきます。
ソケットと違ってハンダ付け部分が細かいので少し大変ですね…。
コンスルーピンのおかげでProMicro側の作業のみでOKです!
さて、これでハンダ付け作業はすべて完了です!早速各パーツを組み合わせてみましょう!
どうでしょうか、完成が見えてきましたね!!
更に付属のボトムプレートとミラープレート、キースイッチをつけたら…
完成です!!とってもお手軽ですね!
あとはファームウェアの書き込みを行えばあなたの自作キーボード1号に!!
ファームウェアやカスタム方法については次回の記事にて詳しく説明していこうと思います。
ということで今回はここまでです!ありがとうございました!
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