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CMOのインプット手段全部盛り

テックブログのテーマに困っていたら複数人から日頃どのように情報をインプットをしているのか知りたいと質問をもらったので、今回は自分が意識して行っている情報収集方法についてご紹介します。

なぜインプットをするのか?

なぜインプットをするのか。それはアウトプットのパフォーマンスを最大化するためです。

つまり、何かしらのゴール(≒目的)があり、そのゴールと現状のギャップを埋めるためにインプットをしています。目的なきインプットほど効率の悪いものはないです。

インプットするときに意識することは何かあるか?

1.強力な目的意識

これは、常にゴールを意識しましょうという意味です。

強調しておきたいのは目的意識は“強力にある“必要があるということです。これは、常に頭から離れず何をしていても頭のどこかにその目的意識がある状態を指します。

このようにゴールを強力に意識すると、不思議と日々接触している情報の見え方、捉え方が変化します。

例えば、マーケティングの成果を最大化することが意識にあれば、いつも何気なく見ていた通勤電車の中吊り広告やビル看板、スーパーマーケットのPOP、TVCM、YouTubeチャンネルが自分がゴールに近づくためのヒントに見えてきます。

2.無駄なインプットはない

目的なきインプットは非効率ですが、無駄ではないのでとにかくインプット量を増やすことも大切です。

インプットも量質転化の法則が当てはまると実体験として感じます。

量をこなすことに意味がない、と考えるのではなく、何らかの意味を見出す癖をつけると、質の向上も早いです。

また、自分より何かしら秀でている先輩、同期、後輩がいたとして、その人がおすすめした書籍などはその場で思考停止で購入して読んでみることをおすすめします。

3.究極のインプットはアウトプットである

アウトプットをして、お客さん、関係者などからフィードバックを受けることが、何よりも学びになります。

だからといって事前のインプットが意味ないわけではなく、インプットしておくことでお客さんに最初から喜んでもらえる確率を上げることができます。

どのようにインプットを行なっているか

1.読書

その時々によって目的が異なるためテーマは様々ですが、振り返ってみると月に最低でも5冊は読んでいました。

読書するときに意識していることは3つあります。

1-1.同じ分野の本を複数読む

例えば、2023年2月は予算やKPI、PDCAについてのインプットを意識していたのですが、自分の履歴をみると以下の本を読んでいました。

■ 2023年2月に読んだ本の予算、KPI、PDCAに関する書籍

1-2.全て自分のゴールに役立つことはないか意識しながら読む

常に、自分が関わっている業務で使える部分がないかを意識しています。

例えば、先ほど挙げた本の中でKPIモニタリングのテンプレートが書かれていました。そこで、読書を中断して、現在の自分が携わる事業に当てはめて、実際の業務に活かせるか検証しました。

決して、読むことが目的にならないように意識しています。

1-3.必要なところだけ読む

全てのページを読むのではなく、自分のゴール達成に必要な部分のみ読むようにしています。

マンガと小説のみ最初から最後まで読みますが、ビジネス書は基本必要な要素だけを読み取り、読む場所も行ったり来たりします。

それは読書はアウトプットするための手段でしかないと常に意識しているからです。

おすすめの読み方は下記の通りです。

  1. 目次を読んでためになりそうな項目をピックアップ
  2. 「はじめに」と「終わりに」を読む(ここを読むことで作者が言いたいことの要旨がわかる)
  3. 1でピックアップした項目を読む
  4. 3で読んだ見出しに関連して他の見出しを読んだ方が良さそうであればそれを読む

2.人に聞きにいく(お客さん、事業者、異業界・同業態)

読書と同じく一番大切にしているインプット方法です。

前提知識が少ない分野の場合は、必ず読書を徹底した上で、対象となるお客さん、事業者、異業界・同業態の方に声をかけさせてもらいます。

必ず読書してから会う理由は、自分でできることを何もせずに人の時間をいただくのは失礼だからです。

例えば、直近ですとEC事業者向けのCRMツールであるアクションリンクに関わることになったので、顧客であるEC事業者の解像度を上げ、エンドユーザーのECへの意識や、同じEC事業者を顧客とするtoBサービスプレイヤーの考えを把握したいと思い話を聞きにいきました。

ビジネスマンに話を聞きにいく際は複数の役職の人に話を聞きにいくことが多いです。

経営層・マネージャー職、現場の方にそれぞれ話を聞くことでより立体的に情報をインプットできます。

経営者でも現場の困りごとを隅々まで把握されている方は少ないですし、一方で現場職の方は事業レベルの課題を把握していることが少ないためです。

これは富永がすでにビジネス人材のネットワークを構築できているからできる技だと指摘を受けるケースがあるのですが、その発想自体が間違っています。

探そうと思えば1人ぐらいは関わっている人が身の回りにいるはずです。

例えば、家族、親戚、友人、学生時代の先輩や後輩などに声をかけてみると案外会いたい人との繋がりを持っていたりするものです。

もし仮に、その間柄に会いたいターゲットの人がいない場合は、彼らの周りにいないか聞いてみて紹介してもらいましょう。

それでもいないとしても、今の時代、連絡する手段はいくらでもあります。

たとえば、Twitterやlinkedinでターゲットである人を検索してひたすらDMを送りましょう。

自分もよくDMが来るのですが、連絡が来るとそれはそれで嬉しかったりするのでネット界隈の方々はむしろウェルカムなんじゃないかと思います。

それらを繰り返していけば、振り返った時にほとんどの業界と業態にすぐに連絡が取れる人がいる状態が出来上がってるはずです。

ここで大切なのは自分のためだけに相手の時間をいただかないことです。またその一時だけでなく時間をくれた人のためになることを徹底しましょう。

当然ですが、後日その人から受けた相談は120%の気持ちでしっかりと返しましょう。

常にgiveの精神で接し続けることが大切です。また、いまの環境の同期や先輩、後輩を同じように大切にしましょう。

これらをやりきっても人脈ができないという話なのであれば、おそらく自身に問題があって、利己的な人と周りから思われている可能性が非常に高いです。

3.IR

企業のIR情報はみるとその業界のことやその企業がどのように考えていて、どのような業績なのかを把握することができます。

他社の情報を把握すると、相対的に自社がどのような状況なのか把握することができますし、自身が関わってない業界なのであればその業界全体の流れをマクロに掴むことができます。

IRの読み方がわからない場合は、下記のような本がおすすめです。昔読んで良かった記憶があります。

  • 会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方
  • MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣

IRの中でもおすすめなのが、「事業計画及び成長可能性に関する事項」という資料です。

上場した際に開示される資料なのですが、業界のことやその企業の現状と戦略、ビジネスモデル、収益構造も詳しく具体的に記載されています。

決算資料を読むのが億劫だという方はまず初めにこれらの資料に目を通してみてください。

大抵の企業はわかりやすく書いてくれていて、グラフなども多く使っているのでテキストだけだと苦手という方には読みやすいと思います。

4.ポッドキャスト

アウトプットなきインプットは非効率であるといいながらも、自身の視野の外の情報も非常に重要だと考えています。そんな情報を知りたい時はポッドキャストを活用しています。

各チャンネルの毎週のテーマは何かわからないので必然的に目的以外のインプットになる可能性が高いのですが、それでも視野を狭めないためにいつも2倍速でざーっと聴いています。

何かに活かせそうだなと思ったものはメモしています。

■おすすめポッドキャストはこちら

5.セミナー

基本的にセミナーをリスナーとして参加するのは反対派です。理由はシンプルに効率が悪いかつ登壇者の9割がポジショントーク(特に参加無料のもの)のためです。

参加した側としては、セミナーのために移動して頭良さそうな人の話をありがたく聞いて、意識は高そうな周りの人が一緒に参加したことで満足度高いですし体力も使うのでやった気にはなります。

ただ、その数時間で得たものってネット調べたり本読んだら1時間ぐらいで取得できるのでは?と思ってしまいます。

特に無料セミナーはスポンサーがいるから成り立っているのであって、スポンサーがいるということは、参加者に対して何かを売り込みたいわけです。

セミナー主催者はスポンサーに参加者への営業権とリストを渡す対価としてお金をもらっているわけです。そのようなセミナーに本当に意味があるのかは正直懐疑的です。

すみません、ただ善意でポジショントークなしに本当にためになる情報を提供している無料セミナーも少しはあると思います。

■おすすめしないセミナー

  • 無料参加
  • 登壇者が事業者ではなくツール提供者
  • 登壇者が自身で事業をしているのではなく評論社系
  • 参加者が大人数のセミナー

セミナーでも有益なものはあることも知っています。それは振り返ってみると常に参加者も有料のものが多いです。

また形式として、直接質問ができたり意見交換ができる関係性のものがためになります。

6.日常

最後に日常のできごとすらインプットにできる、という話をしようと思います。日常でのインプットは色々なパターンがありますので2つほど紹介します。

6-1. 日常で見聞きする情報をヒントにする

冒頭で書いたように、ゴールを強く意識し続けると日常のあらゆる情報がゴール達成のための手段に紐づくようになります。

例えば、広告運用担当者の立場だったとして1件でもCVを増やしたい、1円でもCPAを安くしたいと強く意識していたら、電車の中吊り広告の見方も変わってくると思います。

中吊り広告のキャッチコピーや訴求方法などをみて自分のサービスに活かすとしたら何か?と考えたらヒントになるはずです。

それは全く関係ない美容整形や不動産、貴金属の広告かもしれませんが、それでもヒントがあったりするものです。

少なからず、彼らの企業にとってはそれがベターだと思って公開されているわけで、その後ろでは様々な検討や意見があった上でアウトプットされたはずです。

頭の体操として、なぜこの企業は最終的にこのようなクリエイティブにしたのか、どのような背景があっての意思決定なのか、自分ならどうするか?その理由を考えるようにしています。

6-2. 人間を観察する

人間もよく観察するようにしています。

家族、友人、知人、お客さん、取引先、職場、あとはカフェやレストランで近くに座っている人たちが感情的な話をしている際に、なぜその気持ちが発生したのか、どのようにすれば予防できたのか、解決できるのか、よりよくできるのかを勝手に考えさせてもらっています。

マーケティングや営業を得意としている人はみんな同じようなことをしている気がします。少なくともアカデミックなマーケティングや実務のインプットだけではなく、もっと人間を知ろうとする傾向が強いように思います。

最後に

今回は私がインプットの時に意識していることと、実際に行っていることをまとめてみました。

書くにあたりインプット何してるかなと振り返る良い機会になりました。最初からここで書いたように戦略的にインプットしていたわけではなく、アウトプットするための手段として行なっていることをまとめてみたら今回のブログのような内容になりました。

もちろん、人によって合う合わないもあると思うので、少しでも読んでくれた方のインプット方法のヒントになってくれたら嬉しいです。

おまけ:最近読んだ本紹介(2022年12〜2023年2月まで)

2022年12月

12月は株やら為替やらについての本を読んでいました。2023年から、資産運用(主に株)を改めて勉強しようと思い、初歩的な本から手にとってインプットした記憶があります。

2023年1月

この時期はマネジメントのあり方、どうすれば自分が所属する事業部のメンバーが成長するのかを考えていたんだと思います。

2023年2月

2月を振り返ると、予算、KPI、PDCAを強く意識した月だったと思います。

この2年の悔しさをバネに今年はやり切って必ず結果を出したいという思いからか、書籍含めかなり実務に寄ったインプットをしています。

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この記事を書いた人

富永 健太
インターネットサービス事業本部 事業本部長兼CMO
富永 健太

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